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2010年9月1日水曜日

君子の言動

世の中、君子が足りねぇ…。

「君子危うきに近寄らず」
人格者は身を慎(つつし)む者であるから、危険な所には初めから近付かない。

「君子の交わりは淡きこと水の如し、小人の交わりは甘きこと醴の如し」
物事をよくわきまえた人の交際は水のようにさらっとして淡々としているが、つまらぬ小人物の交際は、まるで甘酒のように甘くてベタべタした関係であり、一時的には濃密のように見えても、長続きせず、破綻を招きやすいものだ。

「君子豹変、小人革面」
君子は時に応じて、豹の毛が生え変わるように、鮮やかに変化する。
これに反して、小人は上の人に従う顔つきだけはする。

「君子は交わり絶ゆるも悪声を出(い)ださず」
君子は人と絶交しても、決してその人の悪口(悪声)は言わない。

「君子の過(あやま)ちや、日月の食(しょく)の如し」
君子は過ちを犯すと、素直に認めて直ぐ元に戻す

「君子は言を以て人を挙げず、人を以て言を廃せず」
君子は、その人の立派な言葉だけで引立てたりはしないし、身分の卑しい人の言葉でも価値ある言は尊重する。

「君子は義に喩(さと)り、小人は利に喩る」
君子は正義か否かを考えるが、器量の小さい人(小人)は利益になるか否かと考える。

「君子は言(ことば)に訥(とつ)にして、行(おこない)に敏ならんと欲す」
君子は訥弁(つっかえながら話す)であっても、頭をフルに回転させ行動は機敏(敏)でありたい。

「君子は諸(これ)を己(おのれ)に求め、小人は諸を人に求む」
君子は何事も自己反省し責任を自らに問うが、小人は責任を他に転嫁するものだ。

「君子は人の美を成す」
君子は人の美点・長所をさらに伸ばし完成するように協力する。

「君子は憂えず懼(おそ)れず」
君子は自らを反省して行ないにやましいところがないため、心配したり恐れることはいささかもない。

「言行は君子の枢機(すうき)なり」
発言や行動は、君子の最も重要とするところ(枢機)である。
言行は慎重を期して行なえ、ということ。

「君子は其(そ)の独りを慎む」
君子は誰も人が見ていない所でも、陰日向なく自分の行ないを慎んでいる。

「君子は文を以て友と会し、友を以て仁を輔く(たすく)」
君子は学問によって友人を集め、友人との関係の中で仁徳を高めていく。




ちなみに、ぼくが好きな論語は、
「巧言令色、鮮なし仁」